2011年7月11日

野菜のはなし


毎週届く「野菜ボックス」にそら豆が入ってきた。今年初。我々が購入しているボックスは、値の張らないものなので、入ってくる野菜はいわゆる旬のものがメイン。一番出回る時期はやはり安い。はしりや訳の分からないオフシーズンのはずの野菜とかお高いものは入ってこない。それが、気に入っている。

野菜ボックスで足りない野菜などはスーパーや他の商店で買ったりもする。このとき、レーベルを見る方である。ちょっと高くても、イギリスのものを買う。遠くてもせいぜいヨーロッパ圏。遥か遠い国から飛行機に乗ってやってきた野菜はあまり買わない。しかし、「地球に優しい」とか、「エコ」とかそういう言葉はあまり好きではないし、過剰にそれを押し付けるのも嫌いだ。環境意識はあるものの、私は、飛行機にも乗るし、自動車も所有している。面倒になって適当なゴミの分別をすることもある。だから、環境保護推進派などでは全くない。

人々が自国で取れたものを買うことで、自国商品の需要が増え、輸入商品の必要が減れば、カーボンフットプリントも減るかもしれないと。同じことは、有機野菜にも言える。有機野菜を育てるのは、とても大変だ。だが、環境的には非常に良い。体に良い(実際、有機野菜もそうでないのも栄養的には変わらないらしい)とか、おいしいとか自分のために有機野菜を買ってはいない。有機野菜の需要が増えれば、それだけ、有機野菜の生産が必要になってくる。これが、環境破壊を少しでも抑制出来れば、いいなと。小さいことだが、多くの人がそう思えば変わってくるかもなーと。

週末、スーパーでアスパラガスを見かけた。「おや、まだアスパラガス?」、と、ラベルと見るとペルー産だった。私が買わないことで、すでに遥々遠方からやってきてしまったアスパラガスは売れ残ってしまうかもしれない。それはそれで、アスパラガスに気の毒なのだが、「ポリシーは曲げられないのだよ、アスパラ君」。

このブログによくコメントを残してくれるシュウさんがおしゃってたが、「昔の日本に戻ろうよ」、「いやいや経済発展のためには無理」という議論、電気が足りない日本で話題になっている、と。近からず遠からず、野菜にもこの「経済」のジレンマがある。貧しい国の中には、野菜を作り、それをシーズンでない時期に裕福な国々に輸出して生計を立てているところも少なくない。

生鮮食品のレーベルを見ながら、「どうしたもんかね」、と、つぶやく私なのである。

写真のそら豆、甘皮剥き途中の様子。この日は、ちょっと小寒かったので(日本から見れば驚きの表現)、温かいスープで頂きました。

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